2013年6月19日水曜日

30.手に余るモノ

○老子の原文を道具として解釈したもの

 世の中は、争っても治まらない。
 自然が治めているからだ。
 争えば災いが自分にふりかかる。
 自然に手に入るものだけでいい。
 余分には取らない。
 だから自慢するようなこともないし、恨ま
れることもない。
 今は強くてもやがて衰え、持ちきれなくな
る。
 すぐに手放すことになる。


○老子の読み下し文

 道を以て人主を佐(たす)け、兵を以て天下
を強(し)いず。
 その事は還(かえ)るを好む。
 師の処(お)る所は、荊棘(けいきょく)ここ
に生じ、大軍の後は必ず凶年あり。
 善くする者は果(か)つのみ。
 以て強いるを取らず。
 果ちて矜(ほこ)ることなく、果ちて伐(ほこ)
ることなく、果ちて驕(おご)ることなく、果
ちて已(や)むを得ずとし、果ちて強いること
なし。
 物は壮なればすなわち老い、これを不道と
言う。
 不道は早く已む。


○老子の原文

 以道佐人主者、不以兵強天下。
 其事好還。
 師之所処、荊棘生焉、大軍之後、必有凶年。
 善者果而已。
 不敢以取強。
 果而勿矜、果而勿伐、果而勿驕、
果而不得已、果而勿強。
 物壮則老、是謂不道。
 不道早已。

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