2013年6月17日月曜日

28.窪みに宿る

○老子の原文を道具として解釈したもの

 基本は変えず、柔軟に対応する。
 そうすれば発展できる。
 生まれた時は弱々しいものだ。
 盛んなものより、すたれたものに目を向け
る。
 そうすれば絶えることはない。
 過去は懐かしいものだ。
 栄えても貧しさを忘れない。
 そうすれば逃げたりしない。
 利益は、なかったから得られたものだ。
 知恵は無理なく利用する。
 だから悩んだりしないのだ。


○老子の読み下し文

 その雄を知りて、その雌を守れば、天下の
谿(たに)となる。
 天下の谿となれば、常の徳は離れず。
 嬰児に復帰す。
 その白を知りて、その黒を守れば、天下の
式(のり)となる。
 天下の式となれば、常の徳はたがわず。
 無極に復帰す。
 その栄を知りて、その辱を守れば、天下の
谷となる。
 天下の谷となれば、常の徳はすなわち足り、
樸(ぼく)に復帰す。
 樸は散ずれば、すなわち器となる。
 聖人はこれを用いて、すなわち官の長とな
る。
 故に大制は割かず。


○老子の原文

 知其雄、守其雌、為天下谿。
 為天下谿、常徳不離。
 復帰於嬰児。
 知其白、守其黒、為天下式。
 為天下式、常徳不タガ。
 復帰於無極。
 知其栄、守其辱、為天下谷。
 為天下谷、常徳乃足、復帰於樸。
 樸散則為器。
 聖人用之、則為官長。
 故大制不割。

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