○老子の原文を道具として解釈したもの
業績はない。
遺言はしない。
遺産もない。
だから何も盗まれることはない。
跡を継ぐ者が、自由に行動できる。
人の能力を知り、それを利用する。
物の使い方を知り、それを利用する。
特徴を知り、それを利用する。
これを知る者が人を使い。
知らない者が人に使われる。
特徴を無視した使い方をするからうまくい
かない。
適材適所を知ることだ。
○老子の読み下し文
善く行くものは轍迹(てつせき)なし。
善く言うものは瑕適(かてき)なし。
善く数うるものは籌策(ちゅさく)を用いず。
善く閉ざすものは、関鍵(かんけん)なくし
て開くべからず。
善く結ぶものは、縄約(じょうやく)なくし
て解くべからず。
ここを以て聖人は、常に善く人を救い、故
に人を棄てることなし。
常に善く物を救い、故に物を棄てることな
し。
これを明に襲(い)ると言う。
故に善人は不善人の師なり。
不善人は善人の資なり。
その師を貴ばす、その資を愛せざれば、智
ありといえども大いに迷わん。
これを要(よう)妙(みょう)と言う。
○老子の原文
善行無轍迹。
善言無瑕適。
善數不用籌策。
善閉無関鍵、而不可開。
善結無縄約、而不可解。
是以聖人、常善救人、故無棄人。
常善救物、故無棄物。
是謂襲明。
故善人者、不善人之師。
不善人者、善人之資。
不貴其師、不愛其資、雖智大迷。
是謂要妙。
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