2013年6月14日金曜日

25.未知

○老子の原文を道具として解釈したもの

 最初から形の整ったものはない。
 そのままでは目立たず、影響もない。
 そこから新しいものが生まれる。
 手をくわえることで、形ができる。
 形が区別できるので名前もつけられる。
 名前があるから知られ、知られるから遠く
まで伝わり、その名前が定着する。
 自然は名前で区別され、人も名前で区別さ
れる。
 人は自然の一部にすぎない。
 人は地に住み、地は天に依存し、天は自然
の移り変わりに影響を受ける。


○老子の読み下し文

 物有り混成し、天地に先んじて生ず。
 寂(せき)たり寥(りょう)たり、独立して改
めず、周行して殆(つか)れず。
 以て天下の母となすべし。
 吾れその名を知らず、これに字(あざな)し
て道と言う。
 強(し)いてこれが名をなして大と言う。
 大なれば逝(ゆ)き、逝けば遠ざかり、遠ざ
かれば反(かえ)る。
 故に道は大、天も大、地も大、王もまた大
なり。
 域中に四大有りて、王はその一に居る。
 人は地に法(のっと)り、地は天に法り、天
は道に法り、道は自然に法る。


○老子の原文

 有物混成、先天地生。
 寂兮寥兮、独立而不改、周行而不殆。
 可以為天下之母。
 吾不知其名、字之曰道。
 強為之名曰大。
 大曰逝、逝曰遠、遠曰反。
 故道大、天大、地大、王亦大。
 域中有四大、而王居其一焉。
 人法地、地法天、天法道、道法自然。

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