○老子の原文を道具として解釈したもの
最初から形の整ったものはない。
そのままでは目立たず、影響もない。
そこから新しいものが生まれる。
手をくわえることで、形ができる。
形が区別できるので名前もつけられる。
名前があるから知られ、知られるから遠く
まで伝わり、その名前が定着する。
自然は名前で区別され、人も名前で区別さ
れる。
人は自然の一部にすぎない。
人は地に住み、地は天に依存し、天は自然
の移り変わりに影響を受ける。
○老子の読み下し文
物有り混成し、天地に先んじて生ず。
寂(せき)たり寥(りょう)たり、独立して改
めず、周行して殆(つか)れず。
以て天下の母となすべし。
吾れその名を知らず、これに字(あざな)し
て道と言う。
強(し)いてこれが名をなして大と言う。
大なれば逝(ゆ)き、逝けば遠ざかり、遠ざ
かれば反(かえ)る。
故に道は大、天も大、地も大、王もまた大
なり。
域中に四大有りて、王はその一に居る。
人は地に法(のっと)り、地は天に法り、天
は道に法り、道は自然に法る。
○老子の原文
有物混成、先天地生。
寂兮寥兮、独立而不改、周行而不殆。
可以為天下之母。
吾不知其名、字之曰道。
強為之名曰大。
大曰逝、逝曰遠、遠曰反。
故道大、天大、地大、王亦大。
域中有四大、而王居其一焉。
人法地、地法天、天法道、道法自然。
0 件のコメント:
コメントを投稿