2013年5月31日金曜日

11.空間の利用

○老子の原文を道具として解釈したもの

 馬車の車輪は、三十本の棒が同じ長さで円
(まる)い枠を支えている。だから何もない円
の中心に軸を取り付けられ安定して回転する。
 土をこねて器を作る。
 器にくぼみがあるから物が入れられる。
 洞穴を掘って部屋を作る。
 部屋に何もないから入れる。
 何もないことを利用すれば役に立つことも
ある。


○老子の読み下し文

 三十輻(ふく)、一轂(こく)を共にす。
 その無に当たりて、車の用有り。
 埴(つち)をこねて、器をつくる。
 その無なるに当たりて、器の用有り。
 こゆうを鑿(うが)ちて室をつくる。
 その無なるに当たりて、室の用有り。
 故に有の以て利をなすは、無の以て用をな
せばなり。


○老子の原文

 三十輻共一轂。
 当其無、有車之用。
 セン埴以為器。
 当其無、有器之用。
 鑿戸ユウ以為室。
 当其無、有室之用。
 故有之以為利、無之以為用。

0 件のコメント:

コメントを投稿