○老子の原文を道具として解釈したもの
人に優劣をつけなければ争わない。
宝物を自慢しなければ、盗まれることはな
い。
欲望を刺激しなければ、心を乱すことはな
い。
だから聖人の政治は、人々を平等に扱い、
利益を分配し、倹約に努め、結束を強くする。
常に人々に目標を示し、それに向かって一
心不乱に行動するように働きかける。
自然の流れに逆らわなければ、政治は乱れ
ることはない。
○老子の読み下し文
賢をたっとばざれば、民をして争わざらし
む。
得難きの貨を貴ばざれば、民をして盗みを
なさざらしむ。
欲すべきをしめさざれば、民の心をして乱
れざらしむ。
ここを以て聖人の治は、その心を虚しくし、
その腹を実たし、その志を弱くして、その骨
を強くす。
常に民をして無知無欲ならしめ、かの知者
をして敢えてなさざらしむ。
無為をなせば、即ち治まらざる無し。
○老子の原文
不尚賢、使民不争。
不貴難得之貨、使民不為盜。
不見可欲、使民心不乱。
是以聖人之治、虚其心、実其腹、弱其志、
強其骨。
常使民無知無欲、使夫知者不敢為也。
為無為、則無不治。
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